遍路心得 |
札所や道中で 四国八十八ヶ所の各札所は、地元の檀信徒の寺院であると共に、お遍路さん(遍路修行者)を受け入れるという二面性を持っています。 また、札所の寺院や周辺の住民は、お遍路さんを「修行者」と見る厳しい目も持っています。 そのようなことから、お遍路さん専用の施設は、必要最小限のもので、伝統的に寺や地域住民の善意によって今日に至っています。 昔に比べて今は随分と施設が改善されておりますが、観光地のような札所ばかりではありませんので、その点をご理解下さい。 トイレを借りた場合は、よごさないように、早朝には民家の近くでは車のクラクションやエンジン音を大きくしない、紙くずや空カンを道路にすてない、 道路いっぱいになって歩かない等々、旅のエチケットを守って遍路修行をしましょう。 四国の人々が、遍路修行者を尊敬し、「お遍路さん」と呼んで、温かくむかえてきたのは、お大師さまに帰依をして懸命に修行をされている姿を見てきたからなのです。 ご朱印(お納経)について ご朱印(お納経)は各札所でご本尊さま、お大師さまにお経を(読経、写経等で)奉納し、ご縁を結んだ「しるし」にいただくものです。 そういうことからお納経と呼ばれております。 また、各札所のご本尊さま、お大師さまのご加護を受けるためのものでもあります。お参りの際は是非お受けください。 ※ ご朱印(お納経)をお受けできる時間は基本的に午前七時より午後五時までとなっております。 ※ 年中休むことはありませんが、冬季には日没が早くなり道中に危険な場所もあり注意してお参りください。 ※ 記念スタンプではないことを十分心にしてお受けください。 ※ 規定以外のものはご朱印(お納経)できない場合があります。 ※ 納経帳には重ね印といい、お参りするたびに、二回、三回と同じ納経帳に重ねてご宝印をいただきます。 ※ 春・秋などは納経所が混雑することがあります。余裕をもってお参りください。 ※ ご朱印(お納経)は、原則としてご本尊さまとお大師さまにお経を奉納した後に納経所でお受けください。 ただし、納経時間が終了直前の場合は、順序が逆になりますが、霊場にその理由を告げてお受けください。 御影(おすがた) 納経軸・納経帳にご朱印(お納経)をいただくとぞれぞれに御影を頂戴します。各札所のご本尊さまの分身(御影)でございますので大切に扱ってください。 巡拝回数が多い人は、お受けすることを辞退しても差し支えありません。 別途、彩色御影もございます。一体二百円にてお授けしております。弘法大師彩色御影は総本山善通寺御影堂にて一体三百円でお授けしております。 |
四国八十八ヶ所霊場会より |